スロウ、メロウ。

ゆっくりと、熟れう。こころにうつりゆくよしなしごとを。
ゆっくりと、熟れう。
こころにうつりゆくよしなしごとを。
# 白い湯気

# 白い湯気

夜の空気はなぜだか少し、透明な気がする
澄んでいて、初夏

まだ冷たい爪先をそっと擦り合わせて
待っている
ほんのりとあまい、香りと
その背中

慣れない手つきがどうもおかしくて
砂糖が焦げたりしませんようにって願うのに
早くおいでよ、
そう思ってみたりする

カーテンの向こうで
星がかがやく静かな夜

きっとまだ夜風は冷たいだろうけど
ここには
やさしい香りだけが満ちている

眠れない夜のホットミルク
たったひとつの夜に立ち昇る白い湯気

name
email
url
comment