スロウ、メロウ。

ゆっくりと、熟れう。こころにうつりゆくよしなしごとを。
ゆっくりと、熟れう。
こころにうつりゆくよしなしごとを。
貰い涙はなぜだろう、

貰い涙はなぜだろう、

五月晴れ、という言葉の意味が変わった、と聞く。
梅雨の合間の晴れの空と、五月の清々しい空とでは、含む湿気の量を含めて、その景色のなかにいる人が受け取る印象も随分と違う気がするけれど。今や五月晴れ、と呼ばれるこんな日を、昔の人はなんて呼んだのだろうか。そんなことを思う。

兎にも角にも、五月晴れが続いている。
自分の内側まで全て照らされていくみたいで、少し苦笑したりもする。それぐらい、すっとした空。


良いも、悪いもない、と思っている。物事には裏と表みたいなものがあって、どちらも合わせてそれなのだし、その性質が丸ごとすべて善悪のどちらかに振り分けられたりはしないと私は思っている。
そんな話を久しぶりに、面と向かって人とした。

生きていれば、いろいろとある。
話したいこと、そうでないこと。
それでもやっぱり聴いてほしいこと。
知っていてほしいこと。

どれほどまでに明け渡しても、きっとすべてを理解はできないけれど。
涙ながらに出た言葉の端々から、私はそれを想像する。その感情を、想像する。私とあなたはちがう人間なのに、この貰い涙はなぜだろう。

全てをわからなくても、想うことはできるでしょうか。
ながいながい、過去から未来へのあいだ、たった一瞬だとしても、優しく、添えていますように。
どうか。そう願わせてほしい。

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